
ギリシャで先に開かれた新体操世界選手権の団体で7位に入り、8年ぶりの五輪出場を決めた日本。主将の重責を担い、メンバーを1つにまとめたのが山形北高3年の三沢樹知(山形RG)だ。27日、帰県した三沢に世界選手権の思い出、五輪への意気込みなどを聞いた。
−五輪出場を決めた今の心境は。「北京の切符を勝ち取った瞬間は、あまり実感がわかなかった。でも帰国して空港に到着した時、マスコミや応援してくれた人たちが大勢集まってくれて、新聞などでも大きく取り上げてもらった。それを見て“決まったんだな”って感じた」
−チームは8月下旬に欧州に渡り、国際試合をこなして大会に備えた。調整具合はどうだったか。「コーチが“実力は上がっている”と言い続けてくれたし、自分もチーム力は高まっていると感じていた。でも大会直前になって、突然、緊張のせいで動きがかみ合わなくなった。1つ1つが狂ってしまい、立て直すのが大変だった。自分はキャプテンなので、いらついたりするとメンバーに悪い影響を与えてしまう。気持ちを広く持ってまとめ、練習に取り組んだ」
−ロープでは、4人が足を絡ませて土台をつくり、三沢選手を乗せて半回転する最大の見せ場が決まった。「観客の人たちが一斉に沸いて、すごく達成感があった。メンバーには、個人種目が専門で、合宿に参加するまで団体が未経験だった選手もいた。それまでの練習では動きが合わなくて、何回も繰り返してやってきた。でも、そういう苦労があったからこそ、本番で大きな力を生んだと思う。すごくうれしかった」
−大会では食事の面で大きなサポートがあった。「メンバーのお母さんたちが大会数日前にギリシャに来てくれて、日本から持ってきたお米でおにぎりを作ってくれた。ヨーロッパに入ってからずっとパンばかりで、日本食が恋しかった。そのおにぎりを毎日食べたし、とても力になった」
−代表チームには昨年7月に合流。山形を離れて長期合宿をこなした。主将を任され、つらいことも多かったのでは。「家を離れた寂しさがなくなるまでは、半年くらいかかった。練習では、自分がコーチに厳しく怒られることもあったけど、それはわたしたちに良くなってほしいと思っているから。ただこなしているだけでは悪い点は気付かない。きつく言われるほど、逆に“やってやるぞ”って気持ちになった」
−北京五輪までの課題、目標は。「世界選手権では、大一番を前に気持ちの面で弱さが出た。まずはそれを克服したい。これからメンバーの入れ替えがあるかもしれないけど、仲間と競い合うことで全体のレベルが上がる。個人が良くなればチームも良くなる。世界選手権はただの通過点。北京ではメダル獲得を目指したい」
【山形新聞ニュース】